4月に入り桜が満開になり、散り去り、天候が優れない日が続いています。
今日は、桜の花と日本人の心について書きたいと思います。
はるか昔の時代から、日本の桜は歌や詩、絵の中に登場しています。
それくらい春の季語で、風物詩であり、日本人にとって特別な花なのです。
今でも、桜 SAKURA サクラ など、さまざまな歌のタイトルにも使われています。
はかない恋心を例えるのにも最適です。
海外に住んでいたとき、桜のように短期的に咲くような花を見る機会がありませんでした。
2度の春を国外で過ごし、3年ぶりに満開の花を見たときには喜びが込み上げてきました。
3月末~4月は、海外からの観光客も大勢訪れます。
【桜前線】という日本語は、南は沖縄から北は北海道まで、雨が降るように少しずつ
動いてくる様を表現しています。
日本の春は、南から北へと徐々に変わっていくのです。
この時期に日本を周遊する方は、九州~関西~東北~北海道へと観光すると
ずっと桜前線と一緒に動いていくことができるのです。
【サクラサク】という表現は、受験生に使ったりします。
中学、高校、大学の入学試験は1~3月ぐらいに行われます。
そして、桜が咲く時期に新しい学校へと入るのです。
合格をした、ということを誰かに知らせるときに、電話がなかった時代は電報を使ったのですが
その時のメッセージで サクラサク という言葉を使うと合格しました!というメッセージだったのです。
その他にも、桜を表現するにはたくさんの言葉があります。
【桜雲(おううん)】
桜の花が一面に咲いて白雲のように見えること。花の雲。
【零れ桜(こぼれざくら)】
満開になって、ちりこぼれる桜の花、またはそうした模様。
【桜雨(さくらあめ)】
桜が咲くころに降る雨のこと。
【桜影(さくらかげ)】
水辺の桜が水面に映る様子。
【桜狩り(さくらがり)】
桜の花を訪ねて歩いて観賞すること。花見。
【桜月(さくらづき)】
弥生の別称、旧暦3月。
【桜流し(さくらながし)】
春の雨で桜の花びらが落ち、流されていく様子のこと。
また、桜を散らしてしまう雨のことも意味します。
【桜人(さくらびと)】
桜を愛でている人。
【花明かり(はなあかり)】
桜の花が満開で、闇の中でもあたりを明るく照らしているように感じられる様子をいいます。
桜の花を見ると、たくさん幸せな気持ちになるのは今も昔も変わらないのでしょう。
特に散り行く姿ははかなくて切なくて美しいものです。